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 短期固定が腕・肩・姿勢制御に与える影響

みなさまこんにちはNEUROスタジオ東京の山岸です!

今回の記事は、『短期固定が腕・肩・姿勢制御に与える影響』という論文の内容をご紹介したいと思います!
Francesco et al .Hand immobilization affects arm and shoulder postural control Exp Brain Res 2012 

最後まで見ていただくと励みになります!!

研究の目的:

12時間の短期固定が、主動作筋(浅指屈筋)の活動と、姿勢制御筋(上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋前部) の予期的姿勢調整(APA)に与える影響を調査すること

方法: 

10名の健康な成人を対象に、手首と指をスプリントで12−14時間固定し、固定前後で人差し指の屈曲運動を実施筋電図にて主動作筋と姿勢制御筋の活動を測定し、ゴニオメーターで関節角度を記録

結果: 

・主動作筋(浅指屈筋)の活動に優位な変化はなかった

・姿勢制御筋のAPAに有意な変化がみられた

 ✔︎上腕二頭筋と三角筋前部の抑制性APAが増加

 ✔︎上腕三頭筋の促通性APAが減少

・肘関節の角度変位が有意に増加

短期固定は主動作筋の活動には影響を与えないが、姿勢制御筋のAPAに影響を与え、近位関節(肘)の安定性が低下することが示された

臨床的意義


12時間程度の短期固定でも姿勢制御に影響
→ 短期の不動化が必要な状況において、姿勢制御への影響も考慮が必要

固定が運動制御システム全体に影響を与えることから、姿勢制御への影響を最小限に抑えるための予防的介入も重要

引用論文


Francesco et al .Hand immobilization affects arm and shoulder postural control Exp Brain Res 2012 

最後までご拝読ありがとうございました

NEUROスタジオ東京 山岸 梓